ビールは生が一番

2010 年 2 月 22 日 Published by noguchi under ブログ

アサヒビールが長い間の低迷から、生き残りを掛けて
戦い、復活する様子を中條名誉顧問の「立志の経営」で読みました。

日本のビールの歴史は浅く、初めてビールが日本へ
入ってきたのは明治に入ってからでした。

その後、明治20年代までにかけて、一時は100社前後
まで中小ビール会社が膨らみ、それらが淘汰・統合
されて明治39年には4社になりました。

大阪麦酒、札幌麦酒、日本麦酒、ジャパン・ブルワリーです。

これらがさらに統合し、大日本麦酒(大阪、札幌、日本)と
麒麟麦酒(ジャパン・ブルワリー)になりました。

大日本麦酒はシェアの70%を持つ名門企業になりました。

しかし、戦後、GHQの経済力過度集中排除法により、
大日本麦酒は朝日麦酒(現:アサヒ)と日本麦酒(現:サッポロ)
に分割されました。

シェアはこのとき、朝日麦酒が36%、日本麦酒が39%、
麒麟麦酒が25%という具合でした。

しかし、この分割以降、朝日麦酒は年々シェアを落とし、
昭和50年には10%前後になってしまいます。

反対に麒麟麦酒は以降、シェアを急激に拡大し60%以上と
なっていました。

このままでは倒産しかねないということで、朝日は生き残りを
かけた変革を求められました。

その際に、ビールの原点に立ち返って考えた結果、
「ビールは生だ」という結論に至りました。

というのも、それまでは、濾過技術の遅れにより、
ビールはラガー(熱処理したもの)が一般的で、
生は回転の早い夏場でしか味わえないものでした。

よって、ビールはラガーというのが通説になっており、
それを疑う者はいない状況でした。

しかし、技術者達に聞いて回ると、皆口をそろえて
生が一番美味しい。と言います。

では、通年、生でビールを飲めるようにしようじゃないかと。
商品開発して、満を持して発表したのが「コク・キレ」であり、
昭和62年の「スーパードライ」であったのです。

以降、アサヒは息を吹き返し今ではまたキリンとトップシェアを
争うようになっています。

ここで、気付くことは、、、古くから「これが当たり前」と
思われていた商品が、実は提供者側の都合で、真に消費者の
立場に立った物作りが出来ていないということは結構あるのでは
ないかという点です。

また、どれだけシェアが偏って、圧倒的大差がついていようとも
諦めず、強い志を持って取り組めば為らざるものは無し。
ということが分かりました。

たとえば、携帯音楽市場のアップルやOSのMicrosoftなど、
一見これらの市場ではもう逆転するのは不可能と誰もが
思ってしまいますが、実はそんなことはないのかもしれない
という思いも沸いてきます。

とにかく、中條名誉顧問も終始仰っていることですが、
「強い志」が有り得ないことを実現していく、一番の
大元になるということです。

志。しかと定めていかなければと改めて思いました。

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菜根譚に学ぶ「足すより引けば幸せになれる?」

2009 年 12 月 16 日 Published by noguchi under ブログ

水は波だたざれば則ち自ら定まり、鑑(かがみ)は翳(くも)らざれば則ち明らかなり。
故に心は清くすべきことなし。
そのこれを混(にご)らすものを去れば、清(せい)自ら現る。
楽しみは必ずしも尋ねず、そのこれを苦しむるものを去れば、楽しみ自から存す。

参考:菜根譚 (タチバナ教養文庫) 吉田公平

水は波さえ立たなければ自然に静まる。
鏡は曇らなければ自然に明るい。
心は無理に清くすることはない。
心を濁らすものを取り去れば、清らかさが自然に現れる。
楽しみは必ずしも外に求めなくてもよい。
心を苦しめるものを取り去れば、楽しみが自然にそこにある。

先日同様、ここでも他に何かを求めていくのではなく、本来備えている清らかさ、楽しみというものにフォーカスしています。

つくづく感じることですが、先ず最初に何かを加えたり、与えたりするよりも、不要なもの、苦しみを生むものを除くことが最優先・最重要なのだなと思いました。

今まで、加えたり、与えたりすることの多かった人生ですが、これは大きな教訓となりました。

龍樹の著、大智度論(だいちどろん)にある、抜苦与楽(大慈与一切衆生楽、大悲抜一切衆生苦)はそんな意味で私にとって衝撃的なメッセージでした。

苦しみを抜いて安楽を与える。

今思えば当たり前のことなのですが、まずは、苦しみを抜くことが肝心であり、楽は自ずとついてくるのです。与楽が最初にあると、それは単なる自己満足になりかねません。

足すより、引く。

そのことをもっと自分に馴染ませていきたいと思います。

追伸:
利益を求めるな。利益を求めるのではなく、売り上げを最大にし、経費を最小に抑える努力をする。そうすれば、利益は自ずとついてくる。」と、稲盛和夫氏が経営に関して仰っていたことを思い出しました。

これも非常に当たり前のことなのですが、完璧に実践できているか?と問われると、うーん。となってしまいます。特に、今のような不況下では、売り上げの最大化(足す)より、経費の最小化(引く)が優先されます。

足すより引く。(しつこいw)

出費も多い年末ですが、無駄遣いを減らしたいと思います。

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佐藤一斎に学ぶ 全ては借り物(政治の要諦)

2009 年 6 月 24 日 Published by noguchi under ブログ

46、政治の要諦

佐藤一斎土地人民は天物なり。
承(う)けて之を養い、物をして各々其の所を得しむ。
是れ君の職なり。
人君或は誤りて、土地人民は皆我が物なりと謂(おも)うて之を暴(あら)す。
此(これ)を之れ君、天物を偸(ぬす)むと謂う。

土地も人民も天の賜物。
これを受けて、これを養い、
一人ひとりにその適当な地位や仕事を得せしめるのが、人君の仕事である。
ところが、人君が謝って、土地、人民は皆、自分のものだと考えて、
乱暴に扱うならば、この行為は、人君が天物を盗むものというべきだ。

このように説いています。

これは、一斎先生が当時の大名小名に対して戒めたものだと注釈がありました。
当時の大名らは自分の土地や家臣を私物化しすぎている傾向があったようです。

これは、当時の諸大名だけに言えることではなく、
現代にも置き換える事ができます。

自分一人とっても天物。他人など推して知るべしだとわきまて、
私物化しようとしている自分がいないか、よくよく注意していきたいと思いました。

人や物や機会は全て天からの賜りもの。
些細なことでも意識して、大切にしていかなければなりません。
意識や気が巡りきっていない自分を改めないといけないと思いました。

言志四録 1 (講談社学術文庫 274) 言志四録 1 (講談社学術文庫 274)
佐藤 一斎

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