二宮尊徳の教え 其の十二 交際は囲碁将棋のように(交際のコツ)

交際は、人道上必要なことだが、「交際の道」は将棋や囲碁の作法を手本にするのがよい。将棋の作法では、実力のある者は、対戦相手の力に応じて持ち駒を減らし、相手の力とつりあう条件にしてから、さすということになっている。実力差が大きく開いているときは、たとえば歩三兵(ふさんびょう)というまでに持ち駒を外すのである。

これは、人が交際する上でも必要な作法である。自分が豊かな財産を持ち、才芸に恵まれ、学問がある場合、交際相手が貧しければ「豊かな財産」という持ち駒を外して交際しなさい。また、不才・無芸な相手なら「恵まれた才能」を外し、無学な相手なら「学問」を外して交際しなさい。これが、将棋をさすときの作法であり、このようにしなければ、交際はできないのである。

その反対に、自分が貧しくて、不才、無芸、無学なら、碁を打つように心得て交際しなさい。交際相手が豊かな財産を持ち、才芸、学問があれば、一目も二目も三目も置いて交際すればよい。これが、囲碁の作法なのだ。これらの作法は、将棋や囲碁だけではない。人と交際するときの道もまた、この作法に従わなければならないのである。

(参考:現代語抄訳 二宮翁夜話―人生を豊かにする智恵の言葉

人が交際する上での作法を、将棋や囲碁の作法と同じと説明しています。優れた相手に対し敬意を表して、「一目置く」という言葉が昔からありますが、昔の人達はこのような作法を持って交際していたのかなとしのばれます。相手より恵まれている場合は、将棋の作法を持って、その恵まれているものを外し、相手より恵まれていない場合は、囲碁の作法を持って、相手を一目、二目、三目と置く。自惚れず、傲慢にならず、また逆なら、引け目を感じ、遠慮することなく、目線を同じくして、人と交際していきたいと思いました。


現代語抄訳 二宮翁夜話―人生を豊かにする智恵の言葉

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