二宮尊徳の教え 其の十一 最高の孝

孝というのは、親の心をもって心として、親を安心させることにある。子たる者は、常日頃の行いや心がけがしっかりしているなら、たとえ遠国で奉公し父母に会えなくても、褒賞を受けた者がいると聞いて、その父母はそれがわが子でないかと喜び、また罪科を受けた者がいると聞いて、それはわが子ではあるまいと苦慮しない様子であれば、それは孝といえる。
反対に、罪科を受けた者がいると聞いたとき、それはわが子でないかと苦慮し、褒賞を受けた者がいると聞いたとき、それはわが子であるまいと喜ばない様子であれば、いかに日に月に父母の家に通って、その安否を尋ねても、それは不孝である。

(参考:現代語抄訳 二宮翁夜話―人生を豊かにする智恵の言葉

とても身に沁み入る教えです。

孝経に「親によく仕える者は、人の上にいても驕らず、人の下にいても心が乱れず、醜い風俗の場にいても争わない」とあり、また論語に「父母にはただ、自分の病気のことだけを心配させるようにしなさい」といっている。ここに、親子の情愛を見ることができる。世間の親たる者の深い愛情は、子供のために無病長寿、立身出世を願うほか、決して余念がないものである。だから、子たる者は、その親の心をもって心として親を安心させることこそが“最高の孝”といえるのだ。

孝の実践とは、親を心配し、親の元へ通うことのみを言うのではなく、身を修め、心を正して、立身出世に値する己を築きあげることにあるのだと思いました。幕末の志士、左内は、遠国にいた際も、「親の名すら世に知られるような成功を遂げる」という素志で行動していたといいます。そのような姿勢に習い、本当の意味での孝の実践を心掛けていきたいと思います。


現代語抄訳 二宮翁夜話―人生を豊かにする智恵の言葉

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